xHE-AAC対応のDREAM Version 2.2.1 を試してみた。 ー faad2_drm.dll 不要で、かつ xHE-AAC Mono のデコードに成功 ー
DRM放送を受信する際に使用するソフトウェアである"Dream"。
この"Dream"の最新バージョン(Windowsでの)は https://sourceforge.net/projects/drm/ の dream-2.2-win32-vs2017-full.zip なのですが、 dream-2.2-win32-vs2017-full.zip を展開して"dream.exe"をダブルクリックしても上の画像のように「Qtプラットフォームプラグインの初期化に失敗しました。」という旨のエラーメッセージが出力されて実行できません。
この状態は長らく続いております。(プロジェクトの進展が見えない状態です。)
ですが、先日、「この"Dream"のビルドを自分でもやってみようかな?」と思いググっていたところ、以下のURLにて「xHE-AAC機能対応のDREAM発表 」との記事を発見しました。
そこで、本日、この記事に記載されているxHE-AAC対応のDREAM V.2.2.xを以下のURLからダウンロードして、実際にDRM放送を受信してみましたので、その経験談をこの記事に書いておきます。
https://www.drmrx.org/forum/showthread.php?t=2961#post98776 : DreamV2-2-x.zip
<前提>
- OSは、Windows10。
- Dream-2.1.1でDRM放送を受信できる環境を構築する。( https://sourceforge.net/projects/drm/ : dream-2.1.1-win32-svn808-df.zip )※1
- npcapをインストール( https://nmap.org/npcap/ : npcap-1.10.exe )
- Visual C++ redistributable packages for Visual Studio 2015, 2017 and 2019をインストール( https://support.microsoft.com/en-us/topic/the-latest-supported-visual-c-downloads-2647da03-1eea-4433-9aff-95f26a218cc0 : vc_redist.x86.exe )
※1:後で述べますが、".ini"ファイルをコピーするために環境を構築します。また、faad2_drm.dllもお忘れなく。
<手順>
1) DreamV2-2-x.zip (以下、Dream-2.2.1と言います。)を展開します。(私は、展開ソフトとしてLhaplusを使用しました。)
2)Dream-2.1.1の環境からDream-2.2.1の環境へ( 手順1)で展開したディレクトリに)以下のファイルをコピー(上書き)します。この手順を行う理由は、Dream-2.2.1にてサウンドカードの変更をするとDream-2.2.1がクラッシュするからです。
- Dream.ini
- DRMSchedule.ini
補足:
以下の画像は、Dream-2.2.1とDream-2.1.1の"Dream.ini"ファイルの"[Receiver]"パラメタを比較したものです。
試しに、"snddevin"と"snddevout"の値のみ変更してみましたが、Dream-2.2.1は正常に動作しませんでした。(ファイル毎コピーする必要があります。)
手順は以上です。
Perseusにて「中国之声」を受信し、Dream-2.2.1の"dream.exe"を起動したところ、以下の画像のようにデコードできています。なお、faad2_drm.dllの組み込みは行っておりません。
また、xHE-AAC Mono のデコードにも成功しております。
Dream-2.2.1にはまだ少し問題があるようですが、単にDRM放送を受信する程度なら使えそうです。
"Dream"のプロジェクトの関係者に感謝します。